ANAからも「遂に登場!」といったフレーズで、まさに満を持したかの如く2012年最後に発表された「ANA VISAプラチナ プレミアムカード」。ANA VISA系は、今回のプレスリリース内に「ANA カードの中でも最も多くの方にお持ちいただいている」と、最大の流通枚数であることも公表しています。
このカードの登場により、ANAカード プレミアムは3ブランドとなった訳ですが、年会費からマイルの付与率まで三者(社)三様となっています。(現在はアメックスが増え4ブランド)
年間決済100万円と仮定した場合、マイル付与率はおおよそ(リボ考慮なしで)
◆VISA :1.5%⇒15,000マイル(年会費86,400円)
◆AMEX :1.0%⇒10,000マイル/※ANAグループ⇒2.5%(年会費162,000円)
◆Diners:2.0%⇒20,000マイル(年会費167,400円)
となり、よく見ると「マイル付与率差は、おおよそ年会費差に等しい」ということに気付きます。(ANA航空券や機内販売等の決済についてはAMEXを除き一律2.0%となります)
これにより「ANA カード プレミアム」ラインナップの中における「ANA VISAプラチナ プレミアムカード」の立ち位置は「JCBとダイナースの間」にあえて位置付けてきたものと推測します。現在はアメックスも存在しますが、航空券を中心に決済するには良いものの使い処が難しいですね。
しかしこれは「年間100万円決済でかつリボなし」のマンスリー決済での話であり「年間100万円決済を下回った条件」だと、ダイナースは付与率1.0%まで下降してしまいます。また、「マイぺイすリボでのボーナスが付与されると仮定する」と、途端にVISAのマイル付与率がおおよそ1.8%程と上昇し、年会費コストにおける付与率ではVISAがダントツとなりますね。
よって「現状、普段使いでの最高マイル付与率を誇るANAカード」と言ってよいでしょう。
また、昨日発表された「ANA マイレージクラブ プログラム 改定」により、プレミアムカードホルダーに対しては、搭乗ボーナス積算マイル50%という「2年連続ブロンズ」と同等の付与率が与えられるため、一般SFCや空マイラーにとってもその保有意義は格段に向上しました。
付帯サービス
次は付帯サービス面です。前回の記事にも書いた通り、付帯サービスとして「プライオリティパス」に家族会員も無料と、スーパーフライヤーズメンバーでなくともIHG・ANA・ホテルズグループジャパンでの「朝食無料&ウェルカムドリンク」サービス(こちらも家族会員利用可能)、さらにヒルトン Hオナーズ VISAプラチナには付帯していなかった「プラチナグルメクーポン」も付帯となり、よりプロパープラチナに近い提携プラチナへ仕上がっていると感じます。
私的には「メンバーズセレクション」の代わりが「入会・更新時の10,000マイル付与」と考えていますので、プロパープラチナの基本性能はほぼ搭載していると言ってもよいでしょう。(しかし「※本カードで一部ご利用いただけないサービスもございます。」と記載されている以上、フルスペックではなく、宝塚系やUSJ系、太平洋マスターズ招待などがありません)
決済シーン
最後に決済面から見ても「VISA」搭載な訳ですから、いわゆる「所選ばず」ですね。なかには手持ちのカードを絞って、これ1枚にされるホルダーもいることでしょう。
(私の)結論、ANA VISAプラチナ プレミアムカードは後出しの利があるとはいえ、現在のANAカードラインナップ中、「最もバランスの取れたスペック」だと言えます。しかしその大前提として、マイレージ兼クレジットカードですから搭乗及び決済利用しなければ意味は無く、カードを取得するだけではマイルは一向に増えません。よって取得に際し、ホルダー各々のライフスタイル(年間予定される決済&搭乗)と照らし併せた費用対効果を見極めることが大切です。