レイトン・ヒューイットの引退
こういった記事はあまり書かない(というか書いたことがない)ため、最初で最後だと思いますが、特別な日なのでご容赦下さい。
冒頭の画像はレイトン・ヒューイット、個人的に応援していたテニスプレイヤーです。ご存知の方もいるでしょう。
テニスの4大大会をLIVEで見たいがためだけにwowowを契約し、特に日本との時差が少ない全豪オープンは時間の許す限り観戦しています。そんななか、今大会(トーナメント)で敗退=引退を表明していたヒューイットの試合を自宅観戦、第8シードのダビド・フェレールに敗れ引退となりました。
彼(ヒューイット)はピート・サンプラスやアンドレ・アガシの世代と、現在のBig4(ジョコビッチ、フェデラー、マレー、ナダル)との間(はざま)世代で、世界ランクNo1を約2年間維持したレジェンドの1人でもあります。が、その前後世代のインパクトがあまりに強烈なため、印象の薄いNo1の1人ですw ちなみに現在、テニスプレイヤー達がポイントを獲った際に叫ぶ「COME OoooN!!」はこの人が最初で兎に角、熱い人。
プレイはとことんボールを追い掛けて拾う、お世辞にも華麗とはいえないスタイル。そのボールを追う姿が良く似ていたことから、実家のゴールデンレトリバーは同じ名前を付けたほどw しかし最後まで諦めない姿(プレイ)は、華麗さやスマートさを求めがちな現代のなかで非常に響くものでした。
そんなプレイスタイルですから必然と試合時間が長時間になるワケで、結果疲労する、結果身体を痛める、結果勝てなくなり、ここ数年は膝が悪く走るのも大変そうで、見ている此方も痛々しい姿に目を背けたくなるシーンが多かったのを記憶しています。
本日の相手フェレールも敬意を表したのか?全力で前後左右に揺さぶり走らせ、ヒューイットは試合後半には踏ん張りがきかず、サービスゲームでフットフォールトを連発、それでも諦めずボールを追い掛け走り回り奇跡的なプレイを随所に見せてくれました。結果は冒頭の通り。
私が思うに彼は、現在では数少ない背中で語る選手の1人だったといえます。身体が動かなかろうが膝を痛めていようが最後まで諦めずにボールを追うその姿勢は、観客・視聴者を含め若き後輩(オーストラリア人選手)達に強い感動と印象を与え去って行きました。
試合後、地元ということもあり優勝さながらのセレモニーが行われ、現役最後の相手となったフェレールの方が涙目でインタビューを受け、当の本人はこれ以上ない清々しい表情だったのが対照的でしたね。ただ、wowowはLIVEが売りのため日本の視聴者に対しヒューイットのオンコート・インタビューが和訳されず少々勿体無かった感じです。
私には彼の言葉が以下のように伝わりました。
私は今日の試合も最後まで諦めず、
自らをプッシュ(鼓舞)し、全て(100%)を出し切りました。
その結果、もうコート上には何も残っていません。
キャリアの最後を迎えるのに、ココ(地元の全豪オープン)は完璧(最高)な場所ですね。
今日この日(引退)まで、私のキャリアは短くも長い旅でした。
和訳@ねいん
第2の人生に向かう現役プレイヤーとしての最後の言葉は、私も斯く在りたいものですね。
その後、彼は自らのサポートチームに対し1人ずつ感謝を述べると、最後に観客席で涙する最大のサポーターであろう妻へ向かいこう叫びました「Fantastick!」。