吉田屋での食事は、基本1F「虚空蔵」にて提供されます。
しかし客室は全て2Fに配置され、元は古い建物ですから階段は結構な急勾配ということもあり、昇り降りが大変な年配の方などには(追加料金となりますが)部屋食での対応も行うそうです。
目次
Dining Kokunzo(虚空蔵):夕食
虚空蔵の各個室へは、利用者数に応じて振り分けられます。
我々は「2名」用の個室へアサインされました。
- 食前酒:梅酒
- 先付:秋茄子翡翠揚げ葛寄せ南蛮餡敷き
- 前菜:嬉野温泉豆腐サラダ風
- 吸物:蟹身のむら雲仕立て
- 刺身:旬の三種(馬刺「こうね・ヒレ」・鰹)
- 焼物:佐賀牛鉄板焼き マデラソース和風仕立て
- 口替:木の子味噌チーズトマト鋳込み 鶏と野菜の袱紗スープで・・
- 鍋物:鱧とエリンギと巻湯葉の紙鍋
「口替」のトマトは美味しくて印象に残りました。
- 冷物:鮪と黒豆納豆のユッケ風 醤油たれを添えて
- 食事:五穀米 香の物 佐賀牛時雨煮
- 止椀:赤だし汁
ちょうど「新米」の季節ということもあり、御飯は美味しく頂きました。
- 嬉野茶:11種類の嬉野茶
サンプル茶葉から選択します。カプセルは12種ですが、内1種は「珈琲豆」です。
- 水菓子:安倍川餅ミックスフルーツ掛けて
食事の感想としては「メリハリの効いた味付け」で、「カメラでも設置してあるのか?」と思わせる絶妙のタイミングでサーブされます。
とはいえ以前から思っていたことですが、吉田屋のスタッフは(女将も含めて)総じて若く「ベテラン(年配)の仲居さん」は一人も見掛けないことから、各スタッフ(殆ど20代だと思います)への教育がしっかりなされ、その各自の努力が接客の質を向上させているものと思われます。
それは館内の至る所で、また何度同じスタッフに会っても、毎回手や足(作業)を止め「有難うございます」と一礼する徹底振りからも見てとれます。簡単に見えてもなかなかできないことですね。
足湯Bar Chronicle Terrace(クロニクルテラス)
18時からOpenする「足湯Bar クロニクルテラス」です。夕方のOpen前に撮影させて頂きました。
各銘酒が豊富に取り揃えてある本格的なBarです。現在人気の宿には必須の施設ですね。
個室も2部屋用意されており、また吉田屋館内と嬉箱とを繋ぐ連絡用通路としても使用されています。
Barからは足湯へとアクセスでき、足湯に入りながらお酒を頂くことが可能です。というより、コチラ(足湯)側が店舗入口だったりします。
「虚空蔵」での夕食後は、宿向かいの嬉野川を散策です。
Cafe「嬉箱」は女性グループを中心に賑わっていました。
「クロニクルテラス」です。外来客に対しては「足湯」側がBarの入口となります。
散策で疲れた足を癒すべく、早速「足湯」に入り喉を潤します。(足湯だけの利用もOKです)飲み切りサイズのSpumante(SANTERO Pinot Chardonnay)があったので、それを頂きました。
ライトアップされた嬉野川沿いの桜並木が綺麗ですね、春は足湯Barから「花見」が可能です。
夜の「パブリックスペース」です。
談話室を撮影していたらスタッフから声を掛けられ「明日朝7時から朝ヨガを実施しますので是非!」とのこと。土日の宿泊者は「ヨガ体験」も可能なようです。
しかし「ヨガ」よりも「温泉入浴」を選択し、丁重にお断りしました。
Dining Kokunzo(虚空蔵):朝食
「虚空蔵」での朝食です。個室は前夜と同じ部屋と決められています。
入室すると、何処からともなくスタッフが表れ、手早く朝食のセッティング(火入れ等)を行います。
- 【お品書き】
- うれしの豆乳・嬉光卵の出汁巻きたまご・鰹有馬煮・嬉野茶入り刺身こんにゃく
- 汲み上げ湯葉・岩のりの佃煮・素麺のゼリー寄せ・地元野菜のサラダ・明太子
- 近海焼き魚・嬉野温泉湯豆腐・吉田米・季節の味噌汁
「嬉野温泉湯豆腐」は湯通しすると豆腐がトロトロで非常に美味しく頂きました。
箸を割る前に気付いたのですが、変わった「箸置き」です。妻の分と合わせると
「家」が完成します。陶器製で嬉箱Shopでも販売されていました。
Check Out:チェックアウト
食後は再度「温泉」を楽しみました。
チェックアウトの際、フロントには見慣れぬ「ぬいぐるみ」が置いてあります。昨日までは確実に居ませんでした。
一瞬「生ビール」のキャラか?と思うと、そうではなく「ゆ」マークが入っています。嬉野温泉公式キャラの「ゆっつらくん」だそうです、初めて見ます。
このキャラもそうですが、冒頭に書いた通りスタッフ達も若く、努力が前面に出る一方で知識はまだ浅いところもあります。しかしそれは時間の問題ですね、吉田屋は今後も更なる「進化」が期待できると感じた滞在でした。
歴史(源泉)だけに頼っては、街は廃(すた)れる一方です。
が、そこに新たな試み(リノベーションを行い、Cafe・Shop・Bar・Spaを併設)を行うことで「古い温泉街に顧客を呼戻す」ビジネスモデルのひとつになりそうです。現在のコスト(宿泊料)を今後も維持できれば、近い将来「予約が困難」な宿になるのは間違いありません。